エボラ出血熱にかからないよう注意

現在、世界はエボラ出血熱の脅威にさらされている。2014年3月にギニアでの発症に始まり、リベリアやシエラレオネなど西アフリカ諸国を中心に感染は拡大する一方である。感染者数は、世界保健機構によると、15000人に達するとされる。そして約半数が死亡したとされている。

このエボラ出血熱とはエボラウイルスによる感染症である。この名称は、かつて旧ザイールのエボラ川近くの住民からウイルスが発見された事に由来する。この感染症は1976年以降、20数回にわたり中央アフリカ諸国で発症が確認されている。今回のように西アフリカでの発生ははじめての事である。

症状については、最初は高熱や頭痛などの風邪に似た症状から始まり、その後、嘔吐や下痢、肝機能や腎機能の異常などが発生する。さらに悪化すると、病名にもあるように、目などから出血するなどの症状が出る傾向にある。また、潜伏期間は2日から21日とされている。そして、致死率は5割から9割とされている。

感染ルートとしては、エボラウイルスに感染した患者の体液などに、防護服などを着ずに接触した場合に、傷口や粘膜からウイルスが入り感染する。体液とは、血液や分泌物、吐物や排泄物などである。及び患者に使用した注射針からも感染する。但し、症状の出ていない患者からは感染しないとされており、空気感染もしない。

感染を予防する方法としては、まず傷口や粘膜からウイルスが侵入しないよう心掛ける事が重要である。むやみに鼻や口を触ると、知らないうちに手に付いたウイルスが入り込んでしまう可能性がある。例えば、ドアノブなど触れる事でウイルスが手に付着し、そして鼻を触ってしまうと粘膜から侵入するといったルートである。

人が触る箇所は特にこまめな消毒が必要である。また患者が何らかの理由で咳やくしゃみをした場合にも、感染の可能性があるので必要以上に近づかない事も重要である。治療にあたる者については、眼鏡、マスク、防護服などの着用が必要である。

治療については、エボラウイルスに対するワクチンなどは未だ確立されていない。

エボラ出血熱から回復した元患者には抗体があるので、元患者の血液や血清の投与が有効な治療法とされている。また最近では、日本の大学とメーカーが共同開発した薬品が、エボラ出血熱への効果が期待できるとされている。

本来はインフルエンザの薬品であるが、エボラ出血熱患者に投与して快方に向かった例があるとされる。日本のメーカーは、海外での投与拡大に向けて追加生産するとしている。